SUP指令
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Single-Use Plastics Directive of 2020
使い捨てプラスチック指令
概要
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2019年にEUで公布された、使い捨てプラスチック製品の流通制限と、持続可能な代替品への移行促進により、環境への影響を軽減するための指令。
解説
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特に海洋プラスチックごみの削減を目的としており、プラスチック製品10品目と、プラスチック製漁具が規制対象となっている。
具体的には、以下10品目の使い捨てプラスチック製品の使用が禁止されている。
・綿棒
・カトラリー(フォーク、ナイフ、スプーン、箸等)
・プレート(トレイ、お盆)
・ストロー
・マドラー
・産業用途以外の風船の柄
・発泡ポリスチレン製の食品容器(蓋を含む)
・発泡ポリスチレン製の飲料品用の容器(蓋、キャップを含む)
・発泡ポリスチレン製の飲料用のカップ(蓋、キャップを含む)
また、プラスチックの網・ロープ・浮きなどの漁具については、製造者へ回収報告や回収コストの一部負担義務が課せられ、持続可能な素材やデザインへの変更が推奨されている。
2020年12月には、生理用品、ウェットティッシュ、フィルター付きたばこ、飲料容器に対しては、プラスチックの含有情報や廃棄物管理方法などに関するラベル表示を義務付け、消費抑制策を講じるルールも定められた。
背景には、使い捨てプラスチック製品が、海洋ごみの約71%を占めており、海洋生物の生息環境を脅かしているという実態がある。このため、EUをはじめとする各国は、使い捨てプラスチック製品の使用を減少させるための法規制を強化している。
企業には、代替素材の開発やリサイクルシステムの導入を求め、消費者に対しても、使い捨てプラスチック製品の使用を控え、再利用可能な製品を選択する意識の向上を求めている。