某化学工場N社様

化学

排水ソリューション

現状の排水処理設備の能力診断コンサルティング

製造物の増加、増産に伴い複数の高濃度排水が流入していた。今後の事業戦略に合わせた増改修プランを立てるため、現状の排水処理設備の能力を算出した。

お持ちの課題

ご相談内容

当初の処理設備設計時よりも多種多量の高濃度排水が不定期流入をしている。排水処理設備の能力も不足気味になっており、排水処理設備増強を見据え妥当な増改修プランを算出したい。

課題発生時の状況

業績向上と共に、排水量、排水種が増加しており、現状の設備では処理が追い付かない懸念が出ていた。原水槽から曝気槽×6槽、沈殿槽へと流入する。原水槽、曝気槽にはメンブレンタイプの散気管が導入されており、過去散気管の増設と共にブロワも電気代効率の良いターボブロワを更新導入している。事業内容に起因し、複数種の排水の成分はバラバラで、排出タイミングごとに原水槽へ投入してしまうと処理不良が起きる懸念があるため、各排水を一時保管タンクへ貯留し、毎朝処理可能な量を計算して排出する方法をとっており、作業者の負担が高かった。

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現状から導かれた初期仮説
  1. 原水条件を正しく把握できておらず、処理能力に余力があるのか算出できない。

  2. 一時保管タンク利用で運転管理が煩雑化している。

解決への取り組み

現状の設備の能力を洗い出し、排水の分解能力を確認

すべての排水を調整できる容量の槽があれば活性汚泥処理への流入をより均一化できるが、既存の設備をうまくやりくりして対応をしているため、煩雑になってしまっている。より少ない投資で運転管理の効率化をめざすため、長年にわたって変化している排水量、水質を正しく把握しなおし、安定かつ管理の負担が低減されるようなゴールを設定し、コンサルティングを行った。 過去の増改修の資料などはあるものの、それぞれをまとめてある資料がなく、現状を正しく表す完全版の図書が無いため、作成を行った。作成途中で得られた原水条件の把握の際には、水質条件が実測値、理論値などに分かれており、処理水のデータを鑑みてもデータに乖離がある傾向が見られた。今後の増産分を受け入れるために余力を把握する&不足分を算出するために、現状原水の再確認が必要と判断し、複数種の原水を分析しなおし、既設の処理能力に当てはめて評価した。不足能力分を算出し、より整合性の高い解決策の方針決定までをコンサルティングした。

得られた成果

既存の排水設備の能力と増改修プランの提示

原水の正しい把握と既存排水設備の処理能力を算出し、今後の増産見込み分の受け入れ対応可否を判断。増改修にあたり過剰設計にならないように不足能力を算出し、考えられる増改修プランを提示した。

既存の排水設備の排水処理能力を把握

処理状況の不安定化を起こす要因のあたりを付け、データ解析を引き続き継続

NAGASEのコンサルタントから
コメント

バッチ生産で複数の濃度が異なる排水が不定期に流入する難易度が高い排水でした。運転管理をされているご担当者様の作業、心労負荷が高いため、可能な限りの現状分析と資料作成を行わせていただきました。今後排水のさらなる増産を予定されているとのことで、引き続きサポートさせていただこうと考えております。

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長瀬産業株式会社
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