キャップ・アンド・トレード
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Cap and Trade
国内排出量取引制度
概要
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2000年以降、ヨーロッパ、欧米諸国を中心に導入されはじめた温室効果ガスの排出量取引制度。別名で国内排出量取引制度とも呼ばれるこの仕組みは、企業に排出枠(キャップ)を設け、その枠内での排出量をトレードする制度である。排出量削減のための規制ではなく、企業が持つ排出枠を売買することを基本としている。
解説
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排出枠を持つ企業が、自らの努力によって排出量を減らすことで、余剰の排出枠を得ることができ、その枠を他の企業に売却することができる。一方の排出量が枠を超える企業は、市場から排出枠を購入することで調整が可能となる。
この制度により、企業の排出量管理と排出削減に対する取り組みを促進し、より経済効率性が高く、効果的な温室効果ガスの削減を目指している。
日本でも2010年東京都の導入を皮切りに、その後2011年には埼玉県が同様の制度を開始した。
メリットとしては、個々の企業に排出上限(キャップ)を設けることで、努力した企業に利があり、公正かつ透明なルールのもとで排出削減が確実に実施される点が挙げられることや、排出量の取引を認めることで柔軟性のある義務履行が可能になり、企業が独自の方法で環境への貢献を実現できる点が挙げられる。