人権デューデリジェンス
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Human Rights Due Diligence
人権DD
概要
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デューデリジェンス(DD)は、Due(当然の、正当な)、Diligence(精励、努力)という意味で、略して「DD(ディーディー)」。M&A(企業買収や合併)などで買収価格を査定するため、買収者が相手先企業の財務などに関する情報を入手し、その情報の真偽を調査することを指す。
人権DDは、M&Aの場面だけではなく、企業が人権侵害のリスクを軽減するための継続的なプロセスとして用いられている。
解説
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M&Aでは、まず買収対象企業が自社に関する情報を開示し、買収者はそれを前提にして一応の買取価格を決定した上で、基本合意書を締結する。
しかし、買収対象企業の開示した情報が、必ずしも真実であるとは限らず、買取価格が不相応である可能性もある。 そこで買い手はDDを行い、交渉時に買収対象企業から提示されていた資料が真実かどうかを調査し、買取価格が適切であるかを判断する。
この様な一連のプロセスがDDであり、M&Aの最終的な意思決定・合意のために欠かすことのできない、非常に重要なプロセスであるといえる。
一方、2011年6月に国連で「ビジネスと人権に関する指導原則」が採択されたことをきっかけに、特に人権DDは、M&Aを目的とするだけでなく、通常の企業活動で求められるようになっている。
この指導原則では、人権保護は国の義務だけでなく企業にも責任があると指摘し、人権DDを行うよう求め、その範囲は自社だけでなく取引先の企業においても人権に関わるリスクが発生しているかを特定し、それに対処することが求められる。
こうした流れを受けてドイツでは、2023年1月1日に「サプライチェーンにおける企業のデューディリジェンス義務に関する法律 (サプライチェーン法)」が施行された他、欧州全域で適用されるCSRDにおいても同様の義務が課されている。