EPR
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Extended Producer Responsibility
拡大生産者責任
概要
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製品の設計から廃棄までの全過程において、環境への影響を最小限に抑えるために生産者が責任を負う制度。
解説
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廃棄物の削減、リサイクルの促進、資源の有効利用を目的とした制度で、EPRの導入により、生産者は、使用済製品の回収、適正な廃棄処理、廃棄物の減量化、リサイクルの仕組みの整備、リサイクル率の向上の義務を負うことになる。
1990年代に欧州で始まった廃棄物管理政策、特に、ドイツの「デュアルシステム」が先駆けとなって、製品の包装材に対するリサイクル義務を生産者に課した。
この成功を受けて、他の欧州諸国や日本、韓国などでもEPRが導入されるようになり、日本では、容器包装リサイクル法(1995年)、家電リサイクル法(2001年)、自動車リサイクル法(2005年)、プラスチック資源循環促進法(2022年)が施行されている。
社会や企業に与える影響としては、廃棄物の削減やリサイクル率の向上が挙げられる。企業は製品設計の段階から環境負荷を考慮するようになり、持続可能な製品開発が進む。また、消費者もリサイクルに協力する意識が高まる。
一方で、中小企業にとってはコスト負担が大きくなることや、リサイクルインフラの整備が必要となるといった課題があるが、これらを克服することで、循環型社会の実現に向けた重要な一歩となることが期待されている。