REACH規則
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Registration, Evaluation, Authorisation and Restriction of Chemicals
欧州が定めた化学物質規則
概要
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2007年に施行した、化学物質の登録、評価、認可、制限に関するEUの法令。規則の目的は「人の健康と環境の保護」「化学物質のEU域内の自由な流通」「EU化学産業の競争力の維持向上と革新の強化」などであり、ほぼすべての化学物質を対象としている。
解説
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EUにおける化学品の登録、評価、認可および制限に関する規則、通称「REACH」は、Registration(登録)、Evaluation(評価)、Authorisation(認可)およびRestriction(制限)of Chemicals(化学品)の頭文字を取っている。
2006年12月18日の欧州理事会での採決、2006年12月30日の官報公示を経て、2007年6月1日に発効した。この法律が制定された背景には、21世紀への持続可能な開発を目指す、地球規模の行動計画「アジェンダ21」の採択や、化学物質が人の健康と環境にもたらす著しい悪影響を2020年までに最小化するための指針「ヨハネスブルグ実施計画」の採択など、化学物質を適切に管理するための国際的枠組み作りの進展がある。
主な特徴は、①既存化学物質と新規化学物質の扱いをほぼ同等に変更、②これまでは政府が実施していたリスク評価を事業者の義務に変更、③サプライチェーン(流通経路)を通じた化学物質の安全性や取扱いに関する情報の共有を、事業者と行政の双方で強化していること。
これによりスムーズな評価作業が行われ、化学産業に関わるすべての人の健康と環境の保護につながることが期待されている。