RoHS指令
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Restriction of Hazardous Substances
有害物使用制限指令
概要
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2006年に施行された、電子機器や電気機器への特定の有害物質の使用を制限するためのEUの法令。人間の健康と環境へのリスクを防止することを目的としている。
解説
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制定時に、特定有害物質として以下の①~⑥の6物質が指定され、その後、2011年7月21日の改正指令 (通称RoHS2)で⑦~⑩の4物質が追加。「RoHS10物質」と呼ばれ制限されている。これらの物質はそれぞれ最大許容濃度が定められ、最大許容濃度を超える量を含む製品はEU域内で製造・販売が禁止されている。
①鉛
②水銀
③カドミウム
④六価クロム
⑤ポリ臭化ビフェニル(PBB)
⑥ポリ臭化ジフェニルエーテル(PBDE)
⑦フタル酸ビス(DEHP)
⑧フタル酸ジブチル(DBP)
⑨フタル酸ブチルベンジル(BBP)
⑩フタル酸ジイソブチル(DIBP)
規制対象となる「電気・電子機器」の基準は、「定格電圧AC1000V、DC1500V以下」のものと定められている。現時点で11カテゴリーに分けられており、冷蔵庫やゲーム機などさまざまな種類がある。
また、現在の科学技術では、特定有害物質を使用する以外に代替手段がない場合は、申請により適用除外用途とされる。しかし、代替が可能になった場合は、適用除外見直しが行われ、いつかはこの適用除外もなくなると言われている。
最近では、RoHS指令の改正方針に関する意見募集等が行われており、欧州委員会での改正案策定段階にある。これらの動向を注視し、適切な対応を執る必要がある。