Scope3
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スコープ3
概要
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企業のバリューチェーン全体で発生する間接的な温室効果ガス排出量を指す。原材料の調達、製品の輸送、使用、廃棄などの活動が含まれ、15のカテゴリに分かれており、サプライチェーン全体をカバーしている。企業はScope3を算定することで、サプライチェーン全域の環境負荷を正確に把握し、削減を推進していくことが期待されている。
解説
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Scope3は、GHG Protocolの一部であり、企業のバリューチェーン全体で発生する間接的な温室効果ガス排出量を算定するための基準である。
GHG Protocolは、温室効果ガス排出量の測定と報告に関する国際的な標準を提供しており、Scope3はその一環として2011年に策定された。
GHG Protocolが1998年に策定されているので、13年後に策定されたことになる。
Scope3は、企業が自社のバリューチェーン全体で発生する温室効果ガス排出量を包括的に評価し、削減目標を設定するための方法を提供しており、自社が直接または企業活動で使用するエネルギー由来の温室効果ガス以外をカバーすることで、社会全体が削減に向けたマインドセットになる様に設計されている。
Scope3は15のカテゴリに分かれており、以下のように分類される。
Category1 購入した製品・サービス: 原材料の調達、パッケージングの外部委託、消耗品の調達
Category2 資本財: 生産設備の増設など
Category3 燃料及びエネルギー関連活動: 調達している燃料の上流工程
Category4 輸送・配送(上流): 調達物流、横持物流、出荷物流
Category5 廃棄物: 廃棄物の輸送、処理
Category6 出張: 従業員の出張
Category7 雇用者の通勤: 従業員の通勤
Category8 リース資産(上流): 自社が賃借しているリース資産の稼働
Category9 輸送・配送(下流): 出荷輸送、倉庫での保管、小売店での販売
Category10 販売した製品の加工: 中間製品の加工
Category11 販売した製品の使用: 使用者による製品の使用
Category12 販売した製品の廃棄: 使用者による製品の廃棄時の輸送、処理
Category13 リース資産(下流): 自社が賃貸事業者として所有し、他者に賃貸しているリース資産の稼働
Category14 フランチャイズ: フランチャイズの加盟者の活動
Category15 投資: 株式投資、債券投資、プロジェクトファイナンスなどの運用