国連環境開発会議(地球サミット)

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United Nations Conference on Environment and Development(UNCED)

概要

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1992年にブラジルのリオデジャネイロで開催された環境と開発をテーマにした国連会議。一般的に「地球サミット」の名でも知られている。当時のほぼ全ての国連加盟国となる172カ国の政府代表が参加し、そのうち116カ国は国家元首自らが参加した。

解説

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1945年の設立以来、主な議題は戦争・平和や経済開発、人権であったが、1970年代に入ってからは環境問題も大きなテーマとなった。1972年に開催された国連人間環境会議(ストックホルム会議)を皮切りに、10年毎に大きな環境会議が開催され、1988年にはUNEPと世界気象機関(WMO)により「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」が設置、1992年の開催目的は、深刻化する地球規模の環境問題と持続的な開発の在り方について、各国首脳及び国際機関の長が議論を行うことであった。

国連環境開発会議(UNCED)の主な成果として以下が挙げられる。
①環境と開発に関するリオデジャネイロ宣言(リオ宣言):持続可能な開発に向けた地球規模での新たなパートナーシップの構築に向けた27の原則から構成される基本原則。
②アジェンダ21:21世紀に向け持続可能な開発を実現するための、各国および関係国際機関が実行すべき行動計画。
③森林原則声明:世界中の森林に関する問題について、国際的に解決していくことを目標にした、世界で初めての世界的合意。
④気候変動枠組条約:地球温暖化問題に関する国際的な枠組みを設定した環境条約。
⑤生物多様性条約:生物多様性を「種」「遺伝子」「生態系」の3つのレベルで捉え、その保全を目指す国際条約。

これらの成果は、地球環境の保護や持続可能な開発の考え方に大きな影響を与え、その後もこの会議を引き継いだ会議が行われ、それらについても地球サミットと呼ばれる。具体的には、2002年に南アフリカ共和国のヨハネスブルグにて「持続可能な開発に関する世界首脳会議」、2012年に再びリオで「国連持続可能な開発会議」。これらの会議では「アジェンダ21」の進捗状況が確認され、持続可能な社会を実現するための重要なステップとなった。

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