公開日:2024/1/31

最終更新日:2024/1/29

廃棄CD・DVDから生まれた再生プラスチック素材
「CDプラ」

CDプラとは、皆様おなじみの「BOOKOFF」の各店舗で不要となったCD・DVDをリサイクルした、再生プラスチック素材のことです。

はじめに(背景)

「BOOKOFF」は、全国に約800店舗を展開するリユースチェーンです。
お客様から商品を買取り、それを販売するビジネスですが、売れ残る商品が一定量発生します。現在、CD・DVD(以下、CD)は年間2,400万枚を買取りしていますが、売れ残りにより廃棄されるプラスチックの量は年間約1,700㌧にも及びます。

各店舗の不要CDは、以前は海外で再生プラスチックにリサイクルされていましたが、2021年のバーゼル法改正で輸出そのものが出来なくなりました。
国内の再生プラスチック市場は、高い製造コストと、再生材の傾向としての相対的に低い評価がボトルネックとなって、逆有償取引(当社が費用を負担して回収してもらう取引)や産廃処理を強いられ、かなりの費用負担となっていました。

「プラスチック新法」が2022年4月に施行され、各社が自社製品への再生プラスチック資材の活用について積極的に検討し始める中、弊社も何が出来るかを検討し、自社で排出したCDから再生プラスチック素材を製造し、自社ブランドで販売する、「CDプラ」企画の事業化に踏み切りました。

画像提供:ブックオフコーポレーション株式会社

CDプラのラインナップ、利点

CDの部材は、それぞれ単一の樹脂で構成されています。CDケースは「ポリスチレン」、DVDケースは「ポリプロピレン」、ディスクは「ポリカーボネート」です。色についてはほとんどが透明ですが、DVDケースについては黒や青などに着色されたものもあります。
これらを分類してつくられる「CDプラ」は、「ペレット製品(成形用材料)」として、以下の4品目に分かれます。

★ 透明ポリスチレン(品番:CD-PS-NA)
★ 透明ポリプロピレン(品番:CD-PP-NA)
★ 雑色ポリプロピレン(品番:CD-PP-グレー)
★ 透明ポリカーボネート(品番:CD-PC-NA)

再生プラスチック素材は、再生時の熱加工により分子量がバージン材に比べて低いため、製品として活用する場合はその物性を考慮する必要があります。特にポリカーボネートは再生材充填度100%で成形すると割れやすくなります。

「CDプラ」ウェブサイトでは品番ごとの物性データ(参考値)を開示しています。(https://www.bookoff.co.jp/buy/sustainable/products/)

また、ポリカーボネートについては複数のバージン材(高粘度グレード)を混入した場合の物性データも開示しています。

「CDプラ」のユーザーの利点の一つとして、CO2排出量の抑制が挙げられます。ウェブサイトでは、LCIデータベースを基に当社独自の計算方法で算出した「CDプラ」生産1kgあたりのCO2排出量を開示していますが、バージンに比べて大きな削減効果があることが示されています。

CDプラの製造と供給

「CDプラ」の製造は、「BOOKOFF」の店舗が集中する関東と関西に分かれます。各エリアで店舗から回収されたCDを、障がい者施設で分別・破砕し、別の工場での洗浄したのち、リペレットして「CDプラ」になります。

当社は、創業から一貫して中古品の買取販売事業を営んでおり、製造業の知見はなく、とりわけ「品質管理」は最大の課題でした。
そこでプロジェクトパートナーである大手樹脂専商社と委託契約を締結。同社の監修の下で、協力会社の選定と品質管理の体制を構築しました。

生産ラインの構築で最も困難だったのが、CDの印刷面とアルミ蒸着膜の除去でした。
試行錯誤の結果、㈱エコ・ジャパン・システム(本社:埼玉県さいたま市)の持つ「水の力を使って除去する技術」で、短時間で大量に除去することに成功しました。

一般にポストコンシューマーリサイクルは「安定供給」と「安定品質」が大きな課題です。
その点において「CDプラ」は、他の再生プラスチック資材に比べて優位性があります。
まず「BOOKOFF」から排出され、再生プラスチックの原料となる年間約1,700㌧の廃棄CDは、そのまま「安定供給」と言い換えることができます。
一方で、新品CD市場が年々減退しているため、この排出量(安定供給)がいつまで継続するのかという質問もありますが、現在もCDは販売されていること、これまでの販売による多くのCDの存在も考慮すると、あと5~10年は現在の供給量は維持できると試算できます。

次に「安定品質」ですが、まずCDの特性として、各部材が単一の樹脂で構成されていること、加えて「BOOKOFF」チェーンから排出されているという「トレーサビリティ」は、ユーザーにとって最も重要な価値につながるものと考えます。これらの価値を商品名として表現したものが「CDプラ」です。

今後の展開

現在「CDプラ」の製造原価のうち、物流費が占める割合が高いこともあり、現時点での回収範囲は東名阪エリアに限定しています。
今後、現在の生産品を早く、また、より多くの販売につなげ、その利益をもって全国の「BOOKOFF」から廃棄されたCDの100%回収に努めていきます。また当社グループだけでなく、他社の回収にも協力したいと考えています。世の中の廃棄されたCDを価値の高い再生プラスチック資材に変え、世の中の循環型社会に貢献したいと思っています。

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染野 雅樹

<所属>ブックオフコーポレーション株式会社 R室