某食品工場N社様

食品

排ガスソリューション

地域住民からのクレーム対策に臭気測定を実施
今後のプロセス改善指針へのサポートを実施

工場の排水処理場より発生する汚泥処理工程において、減容化のための乾燥炉を用いているが、乾燥過程で発生する臭気の工場域外への影響度合いを俯瞰して観察したいと考えられていた。乾燥過程のランニングコストも鑑み、効率の良いプロセスへの変更も視野に入れており、客観データに基づく提案を行った。

お持ちの課題

ご相談内容

排水工程から発生する汚泥乾燥炉、並びに脱臭装置が長期間の利用により費用対効果の見直しを行いたい。また地域住民からのクレーム対策として最適な方法を検討したい。

課題発生時の状況

排水工程から発生している汚泥の乾燥工程において臭気が発生しており、その臭気を脱臭機を用いて処理を行っていた。自治体の規制ならびに地域住民への配慮を鑑み、現状に見合った設備や手法に変更ができるかを検討されていた。

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現状から導かれた初期仮説

乾燥炉出口ですでに臭気物質の多くが熱で酸化され、規制対象となるガスが脱臭炉を通過する前に規制値内に収まっているのではないかと考察。

解決への取り組み

脱臭装置前後の臭気測定を行い、煙突出口から工場域外への影響を考察することとした。

脱臭装置前後の半定量臭気測定を実施し、規制対象物質の除去状況を確認した。仮に脱臭装置を取り除き、乾燥炉から直接排出煙突を接続した場合の排ガス排出状況についてにおいシミュレーターを用いて解析し、2号規制基準と照らし合わせて解析を行った。

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得られた成果

脱臭装置前後の臭気指数に大きな変化はなく、脱臭装置を取り除くことが可能と判断。

脱臭装置前後で、官能的には変化があったが、臭気指数の値には大きな変化は見られなかった(29~30)。そのため脱臭装置不要と判断し、乾燥機出口排ガスを直接排出煙突接続した際のにおいシミュレーションを行った。

周辺建物高さや工場敷地境界線の場所を設定変更して複数のシミュレーションを行った。

脱臭装置の有無にかかわらず前後の臭気指数に大きな差は無く、脱臭装置を撤去しても現状と大差ない排出状況となることを報告した。

脱臭装置の撤去を実行する場合、稼働に必要な熱源分のランニングコストが削減できるとして、シミュレーション結果の報告を行った。

今後の工場運営に関して有用なデータをいただけた。実際に脱臭装置を撤去するかどうかは今後の会社判断にゆだねられるが、参考情報として利用させていただく。

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排ガスコンサルティング
現場調査、お悩みのヒアリング、臭気の現場測定、においシミュレーターを用いた解析や、解決策のご提示~EPCまで一貫して対応可能です

事業の成長や工場周囲の発展により、企業を取り巻く環境も日々変化しています。昨今近隣からのクレーム発端で脱臭装置を検討される企業様やコストダウンを見越したプロセスの変更を行いたいというご要望の中で、臭気測定を通じて変更前後での影響度合いなどを俯瞰して確認が可能です。

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