

地球温暖化対策として各国が2050年前後のネットゼロを掲げる中、日本は2030年46%削減に加え、2035年60%、2040年73%へと目標を強化しました。これにより自動車産業を中心に、サプライチェーン全体で再エネ導入や電力調達の見直しが重要課題となっています。NAGASE Mobilityはこうした変化を踏まえ、Scope1〜3を横断するGXソリューションを展開、中でも今回は「工場エネルギーの脱炭素化と電力コスト最適化」についてご紹介します。
自動車工場が抱える課題は多岐にわたります。たとえば、工場では使用電力量が非常に大きく、短期間で再エネ比率を引き上げることが容易ではありません。また、再エネの調達に重きを置きすぎてしまうとコストがかさみ、経済的負担が大きくなりすぎてしまいます。いかにコストを抑えながら、再エネの導入を進めていくかが再エネ比率引き上げのカギとなっています。また電力自由化以降、電力供給方法・条件が複雑になっているため、電力調達に対してはこれまで以上に専門性・戦略性が求められるようになりました。
こうした背景のもと、NAGASEでは、さまざまなパートナー企業様とタイアップすることにより、コストを含めた最適な電力供給、再エネ証書の調達、PVや蓄電池の設備導入など、複数の要素を組み合わせたソリューションを提供しています。工場ごとのご提案が可能であり、コスト最適化と脱炭素という二つのテーマを同時に実現できる点が特徴です。以降は具体的なソリューションについて紹介します。
電力コストの最適化においては、お客様ごとのニーズを整理させていただき、複数プランの中からコスト削減のニーズに合致する最適なプランをご提案させていただきます。

これにより、再エネ導入を推進していくための原資を確保します。電力市場が自由化される中で、供給方法や条件が複雑になっていることはもちろん、日々変わりゆく燃料価格の考察などを把握しながら、お客様に寄り添い丁寧な提案を実施いたします。
脱炭素への取組の中で重要となるのが、「実質再エネの導入」です。
電力調達の際に非化石証書などの環境価値を組み合わせて購入することで、電力を実質再エネ化しGHG排出量を削減することができます。
企業が購入する電力に関わる Scope2(間接排出)と言う観点で、設備導入などを伴わない為、最も簡易的に削減効果を得られるソリューションとして、様々な業界で検討が進められています。
また、実質再エネの導入は企業単体のScope2削減にとどまりません。サプライヤー側の取り組みは完成車メーカーが算定する Scope3(バリューチェーン全体の間接排出) にも影響するため、再エネ導入を進めること自体が取引先の脱炭素目標の達成に貢献することになります。
国際的な環境規制の強化を背景に、自動車産業ではサプライチェーン全体でのGHG削減が求められており、工場で使用する電力を実質再エネに切り替えることは企業と取引先の双方にとって重要な意味を持つ取り組みとなっています。

工場の屋根や敷地内に太陽光発電(PV)設備を設置し、そこで発電された電力を工場内で直接使用するオンサイト型の再エネ導入も広がっています。
お客様が自身で設備導入を行う自社所有方式と、初期費用の負担が意思決定においてネックとなる場合にはPPA方式があります。
PPA方式では設備の所有や投資、さらには設計・施工(EPC)や運用・保守(O&M)を担うのは第三者の事業者であり、工場側は発電した電力を契約に基づいて購入するだけで導入することができます。
初期投資を伴わずに再エネを取り入れられるため、資本負担を抑えながら再エネ比率を高める手法として注目を集めています。

工場の立地条件や敷地面積の制約によって、敷地内にPV設備を設置できないケースも少なくありません。そうした場合には、工場外で発電された再エネ電力を小売電気事業者との契約を通じて調達するオフサイトPPAの手法が有効です。
この方式では、PPA事業者と小売電気事業者、そして実際に購入者との間で契約を行い企業の再エネ調達を支援します。
こちらは特定の再エネ発電所から生まれた再生可能エネルギーを工場で使用することができ、電力がどこで発電されたかが明確になるため再エネの取組を訴求するうえで、効果的な手段となります。

自動車工場の脱炭素化は単なる環境対応の枠を超え、企業の競争力を左右する重要なテーマになっています。
NAGASE Mobilityでは、電動化向け部品やサステナブルマテリアルの提案のみならず、コストを含めた最適な電力供給、再エネ証書の調達、PVや蓄電池の設備導入など、複数の要素を連携させることで電力コストの最適化と脱炭素を同時に実現する取り組みを進めています。
他にも昨今話題のMOF(金属有機錯体)、共同物流を利用した物流マッチングサービスなどScope1からScope3まで幅広いGXソリューションを提供しています。ご興味がございます方はお気軽にお問い合わせください。
今後もパートナー企業様と協働し、自動車メーカー・部品メーカーの GX 推進を力強く支援してまいります。