植物由来の材料科学に携わる企業である Algenesisは、テキサス州を拠点とする合成生物学企業の育成に特化したファンド、ファースト・バイト・ベンチャーズと環境影響投資家のサーキュレート・キャピタルが主導する資金調達ラウンドで500万ドルを調達しました。Algenesisの技術は、カリフォルニア大学サンディエゴ校の3人の科学者と、博士課程の学生、ポスドクのチームによって5年以上かけて開発されました。 Algenesisの製品として最初に販売されたものはサーフボード用の硬質PUフォームでした。
AlgenesisのSoleicポリウレタンは現在、靴のミッドソールやインソールなどのソフトフォーム用途で利用可能です。今回の資金は、Soleicの製品ラインを透湿防水テキスタイルや携帯電話ケースなどの射出成型品に拡大するために使用されます。また、より多くの工程を内製化することでサプライチェーンを拡大・強化し、生産と商品化の規模を拡大する計画です。
Algenesisは、藻類と非食用植物から抽出した原材料からバイオベースで完全生分解性のポリウレタン(PU)を生産し、石油ベースのPUに取って代わるSoleicと呼ばれる技術の特許を取得しました。このバイオプラスチックは、第三者機関によってバイオ含有率52%と認定されています。同社は、バイオ含有率を98%にすることを目指しています。
石油系PUとは異なり、 AlgenesisのSoleicバイオポリウレタンは数ヶ月で堆肥中で生分解し、他のプラスチックに見られる有害なPFAS化学添加物を含まない特徴があります。また、 Algenesisが実施したライフサイクル・アセスメントによれば、その製造プロセスは、石油系PUと比較して温室効果ガスの排出量を最大50%削減することが確認されています。