使用済みマットレスから柔軟性ポリウレタン(PU)フォームの新しい材料サイクルを作る際材料効率が重要な目的となります。フランスの企業Ecomaisonは使用済み家具の回収とリサイクルに専念しており、この目的のためにCovestroの化学的リサイクル技術を活用するべく数年前から協力体制にあります。この先進的なプロセスにより、元々使用された両方の原材料 – ポリオールとイソシアネートTDIの前駆体 – を回収することができます。
両社の目標は、マットレス裁断工場でフォームタイプごとに慎重に分別した後、機械的および化学的技術を組み合わせて、分別されたポリウレタンフォームをできるだけ効率的にリサイクルすることです。
自社の専門知識を活かし、志を同じくするパートナーとの協力が重要です:EcomaisonとCovestroに加えて、フランスの解体会社Secondlyと、柔軟性フォームの機械的リサイクルを専門とするベルギーの企業Federal Eco Foamがプロジェクトのパートナーとして参加しています。このプロジェクトは最長24ヶ月の予定で、Foam Recycling Ecosystem Evolution (FREE)と呼ばれ、Covestroが調整し、Ecomaisonが半額を出資しています。
FREEConsortiumは、使用済みフォームから回収できる材料の付加価値と、より持続可能な循環型経済に参入する機会を創生しています。両社は将来を見据えたフォームリサイクルエコシステムのあらゆる可能性を探求したいと考えており、化学的リサイクルと機械的リサイクルが意味のある形で補完し合うと確信しています。解体業者および分別業者としてのSecondlyは、リサイクル業者に特定の品質のフォームを供給できるよう、分別プロセスを強化していきます。
同時に、このプロジェクトは今後数年間のフォームリサイクル市場の姿を明確に示すことになるでしょう。パートナーは、解体業者ですでに分別されている入口材料の異なる仕様を考慮すると、化学的リサイクルと機械的リサイクルが補完しあうようになると考えられます。PUフォーム材料に付加価値を提供するために、Consortiumは将来を見据えたフォームリサイクルのエコシステムにおけるあらゆる可能性を調査します。
この研究開発プロジェクトには、解体段階でのフォーム分別、および分別されたフォームの2つのリサイクルプロセスに関する経済的・生態学的価値の共創を含む比較実現可能性調査が含まれます。
数年前、Covestroとそのパートナーは、柔軟性PUフォームの主要な2つの原材料を最終的に高純度で回収できる唯一の化学的リサイクルプロセスを開発しました。同社はこの目的のためにレバークーゼン工場でパイロットプラントも運営しています。廃棄物管理業界と共に、同社はこのプロセスを産業利用に向けて推進したいと考えています。
完全な循環型経済のビジョンを実現するために、Covestroは革新的なリサイクル技術の開発を優先事項とし、リサイクルの進化をEvocycle® CQと呼んでいます。PUマットレスフォームのケモリシスは、Covestroによる初めての取り組みであり、Evocycle® CQ Mattressと呼ばれています。
