Honeywell(ノースカロライナ州シャーロット)は、Air Products’(ペンシルベニア州レイバレー)の液化天然ガス・プロセス技術・機器事業を18億1,000万ドルで買収することで合意しました。買収は年内に完了する見込みで、価格は同事業の2024年推定EBITDAの13倍の倍率に相当します。
同事業は、コイル巻き熱交換器(CWHE)の設計・製造をおこなっており、1台の熱交換器で天然ガスを最も多く処理できるほか、設置面積が小さく、陸上でも海上でも信頼性の高い運転を実現すると、Air Products’は述べています。
同事業は、ペンシルベニア州アレンタウンに本社を置き、フロリダ州ポートマナティに39万平方フィートのCWHE製造施設を有し、約475人の従業員を雇用しています。
LNG熱交換器技術・機器事業を売却するという決定は、Air Products’の2本柱戦略、すなわち中核事業である産業ガス事業と関連技術・機器を成長させることと、クリーンな水素を大規模に供給して産業および大型輸送部門の脱炭素化を実現する先発企業になること注力することを反映したものです。
Air Products’は現在、11のメガプロジェクトを計画中で、そのうち8つは持続可能な水素のプロジェクトであり、2025年後半に稼動予定のエドモントン・ブルー水素プロジェクト、2026年に稼動予定のサウジアラビア・グリーンアンモニア施設、2027年に稼動予定のルイジアナ・ブルー水素プロジェクトが含まれます。
投資銀行のジェフリーズLLC(ニューヨーク)は、今回の売却がエア・プロダクツの2024年の1株当たり利益に大きな影響を与えることはなく、第4四半期のEPSが推定3.70ドルから3.60ドルに減少するだけだと予想しています。しかし、2025年通期の売上高は3%減少し、2025年通期のEPSは2%減少すると予想しています。