効果的なCO₂利用を通じた低炭素イソシアネート生産の推進
東ソー株式会社は、山口県周南市の南陽事業所に新たに建設されたCO₂回収および原材料製造施設の運用を開始しました。この施設では、ポリウレタン製造における主要成分であるイソシアネート(MDIを含む)の生産に、原材料としてCO₂を活用します。
これまで東ソーは、イソシアネート製造のためにナフサ由来の一酸化炭素(CO)を使用してきましたが、今回の施設では、CO製造時に発生する燃焼ガスからCO₂を回収する独自のプロセスを導入しています。この革新により、年間約4万トンのCO₂を回収し、ナフサへの依存を減らすとともに、イソシアネート製品の脱炭素化に寄与します。
施設には、東ソーが独自に開発した高耐久性のCO₂アミン吸収剤を採用。このプロセスを通じて、CO₂回収技術の性能を検証および向上させ、将来的な商業化を視野に入れています。
東ソーは、長年培った技術的な専門知識を活用し、イノベーションの推進、CO₂排出量の削減、そしてカーボンニュートラル社会の実現に向けて尽力していく方針です。