Chlorum Solutions USA、カサグランデに米国初の工場建設を発表

Chlorum Solutions USA LLCは、アリゾナ州カサグランデに米国初の小規模クロルアルカリ工場を建設することを正式に発表しました。この工場は、分散型モデルを採用し、米国の化学産業のサプライチェーン強化に貢献することを目的としています。

このアリゾナ州の施設は、環境に優しく、安全な運営をモデルとするものです。総額7,000万ドル超の投資により、輸送リスクを軽減し、長距離輸送への依存を減らす近接型化学生産の新基準を確立することを目指しています。テキサス州やルイジアナ州といった主要な石油化学拠点の外で市場に供給することで、輸送コストやロジスティクスの課題を解決し、長距離輸送が危険とされる塩素の供給を最適化します。また、最新の膜技術を採用し、従来の水銀法やダイヤフラム法よりも効率的かつ環境負荷の低い生産方式を実現します。

クロルアルカリ生産の分散化により、化学品サプライチェーンの強靭化と冗長性の確保が可能となります。現在、米国内のクロルアルカリ生産の約80%がメキシコ湾岸の限られた大規模施設で行われています。そのため、一つの施設が操業停止すると、水処理などの重要な供給ラインに大きな影響を与える可能性があります。

本工場では、次の化学製品を塩から直接生産し、アリゾナ州内の顧客に供給します。

  • 次亜塩素酸ナトリウム(商業名: 漂白剤)
  • 塩酸
  • 苛性ソーダ

さらに、塩素ガスの圧縮・液化・貯蔵を行わないことで、輸送リスクを徹底的に排除し、アリゾナ州の産業需要に対応します。

また以下の地域経済への貢献が見込まれています。

  • 工場建設中は、多くの地元の建設業者やサプライヤーに雇用を提供
  • 稼働後は、エンジニア、オペレーター、管理職などの恒久的な雇用を創出
  • クロルアルカリ製品を必要とする産業の誘致を促進

また、Chlorum Solutions USAは地域社会との連携を重視し、地元の職業訓練プログラムと協力して、必要なスキルを持つ人材の育成を進める方針です。

https://www.pudaily.com/Home/NewsDetails/53133

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