LyondellBasell(LYB)とCovestroは、オランダ・マースフラクテにあるプロピレンオキシド/スチレンモノマー(POSM)生産ユニット「PO11」を恒久的に閉鎖することを共同で決定しました。この決定は、世界的な過剰生産能力、アジアからの輸入の急増、欧州における生産コストの高さといった要因により、マースフラクテ工場の収益性が継続的に圧迫されていることを受けたもので、慎重かつ徹底的な検討を経て下されました。残念ながら、こうした状況は今後も続くと予想され、長期的に採算の取れる操業は見込めないと判断されています。
マースフラクテ工場は、LYBとCovestroによる合弁事業として2003年からロッテルダム地域で稼働してきました。今後2026年末までの期間をかけて、LYBはこの資産の安全な操業停止および解体準備を進める予定です。
なお、LYBは2024年に、オレフィン&ポリオレフィン(O&P)事業部門およびインターミディエーツ&デリバティブ(I&D)事業部門の欧州資産について戦略的な見直しを開始しています。O&P事業拠点については、代替的な所有形態を検討する次の段階に入っており、現時点での最終決定はなされておらず、さまざまな結果が想定されています。