日本の主要な化学メーカーの一つである旭化成は、継続的な事業構造最適化計画の一環として、ヘキサメチレンジアミン(HMD)の生産を停止すると12月5日に発表しました。この取り組みは、資本効率を高め、同社の長期的な収益性を強化することを目的としています。
HMDは、ナイロン66、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、および各種樹脂硬化剤の生産に使用される主要な原材料です。旭化成によると、HMD事業からの撤退の決定は、市場状況、競争力、および将来の資本要件の包括的な評価に基づいて行われました。
生産停止は2027年4月までに完了する予定です。同社は、この決定が、宮崎県延岡市のPA66樹脂・繊維プラント、および日向市のHDI・誘導品生産施設での操業に影響を与えることはないとしています。影響を受けるすべての従業員は、社内の他のポジションに再配置されます。
中期経営計画2027に基づき、旭化成は、資本生産性と投資収益率の向上を優先しつつ、医薬品、クリティカルケア、住宅、エレクトロニクスといった中核的な成長分野に経営資源を集中させています。
旭化成は今年、MMAモノマー、CHMA、アクリル樹脂、SBラテックス事業からの撤退、アセトニトリルサプライチェーンの再構築(川崎精製工場の閉鎖を含む)、鉛蓄電池セパレーターメーカーであるDaramicの売却、ピメル感光性ポリイミドの生産拡大など、一連の事業再編措置を発表しています。



