ドイツの素材メーカーCovestroは、塗装保護フィルム（PPF）に使用される高性能熱可塑性ポリウレタン（TPU）の新しい生産ラインを発足させました。この施設は、台湾の彰化市にある同社の施設内に設置されます。
新ラインの稼働開始にあたり、CovestroはDesmopan UP TPUの新シリーズも発表しました。このシリーズは、耐久性、適応性、美観を実現し、自動車の表面塗装を厳しい環境条件から保護します。また、風力発電のブレードやスマートデバイスの画面保護にも使用することができます。
PPFの世界市場は、2030年まで安定的に成長すると予測されており、市場全体ではアジア太平洋地域が最大のシェアを占めています。同地域の成長は、中国市場の成長によるところが大きいと予想されます。また、北米や欧州でも堅調な成長が見込まれています。
この素材への高い関心は、主に自動車所有者が自動車の美観、特にその表面に関心を持つようになったことに起因しています。TPUは、品質、長期的な美観、表面の完全性という点で、PPFの性能ベンチマークとなっています。
PPFの材料と配合の選択は、性能において決定的な役割を果たします。Covestroは、長年の研究成果を配合と高度な製造技術に注ぎ込み、Desmopan UPベースのTPUが優れた紫外線耐久性、加水分解性、耐薬品性、光学的透明性を実現するための基盤を構築しています。これらの特性により、長期間の性能維持、耐候性、耐衝撃性を実現しています。さらに、Desmopan UPは、PPFがさまざまな車両の複雑なデザインや表面に迅速かつ容易に適応することを可能にします。
