BASF、ポリアミド供給に対してフォースマジュール条項を発動

BASF SEは、当初の名称である「Badische Anilin- und Sodafabrik(バーデンアニリン・ソーダ工場)」に由来し、ヨーロッパの大手多国籍企業であり、世界最大の化学品メーカーです。ドイツのルートヴィヒスハーフェンに本社を置くBASFは、世界中に広大な事業網を展開しており、80カ国以上の子会社や合弁会社を有しています。その事業は、欧州、アジア、オーストラリア、南北アメリカ、アフリカにまたがる6つの統合生産拠点と390の追加生産施設で構成されています。190カ国以上の顧客基盤を持ち、BASFは幅広い業界に広範な製品を供給しています。その規模と存在感は大きいものの、BASFは1990年代にBASFブランドの家電製品の製造と販売を中止して以来、比較的目立たない存在となっています。

BASFの製品ポートフォリオには、溶剤、アミン、樹脂、接着剤、電子材料グレードの化学品、工業用ガス、基本石油化学品、無機化学品(Z-Coteなど)など、幅広い化学品が含まれています。医薬品、建設、繊維、自動車産業がこのセグメントの主要な顧客基盤となっています。さらに、BASFはプラスチック製品の大手生産者でもあり、さまざまな産業用途に対応した熱可塑性樹脂、フォーム、ウレタンなどの高性能材料を提供しています。

このたび、BASFは、ポリアミド生産操業に予期せぬ問題が発生したため、市場需要を満たすに必要な材料量を供給することができなくなりました。この不可避な状況に対応して、BASFは低粘度ポリアミド製品に対してフォースマジュール(不可抗力)条項を発動し、北米での販売割り当てを実施します。発動は即日より開始されます。割り当てられた量の詳細情報は、それぞれのBASFの担当から連絡されます。現時点では、BASFによるフォースマジュール条項の宣言とそれに伴う販売割り当ての期間は不透明です。BASFのマネージャーは、透明性を確保するために、現在の注文と今後の注文のステータスについて顧客に最新情報を提供し続ける予定です。市況の変化が激しいため、販売割り当てと納期は変更される可能性があることにご注意ください。

BASFは、サプライチェーン内で直面している課題に対する緩和戦略を特定するために、あらゆる合理的な手段を積極的に講じています。ポリアミドはカーペット繊維の生産に使用される重要な材料であり、BASFは操業中断に対処する取り組みが重要と見解を述べています。ポリアミドは、アミド結合で連結された繰り返し単位の特徴を持つ高分子の一種です。この高分子化合物は天然と合成の両方で見られます。天然に存在するポリアミドには、羊毛や絹などのタンパク質が含まれます。一方、合成ポリアミドは、段階重合反応や固相合成などのプロセスを経て、ナイロン、アラミド、ポリアスパルテートなどの材料として生産されます。合成ポリアミドは、その優れた耐久性と強度により、さまざまな産業で広く使用されています。繊維、自動車製造、カーペット、キッチン用品、スポーツウェアなどによく用いられます。特に、輸送用製造業が主要な消費者であり、ポリアミド (PA) 消費量の約 35% を占めています。

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