東レ株式会社は、名古屋工場、東海工場、岡崎工場、千葉工場が昨年12月にISCC(International Sustainability & Carbon Certification:国際サステナビリティ&カーボン認証)PLUS認証を取得したことを発表しました。東レグループサステナビリティビジョン2050の目標の一つは、持続可能な資源管理がなされる世界への貢献です。同社は、循環型経済の実現に向けて再生資源を活用した製品に対する顧客の需要に応え続け、新しい価値を提供し、持続可能な成長を達成することにより社会進歩に貢献するという企業理念を実現します。名古屋工場、東海工場、岡崎工場、千葉工場は、既存のISCC規則に沿ってISCC PLUSの要求事項への適合を宣言しています。
ISCC PLUSは、マスバランス方式(注記参照)を用いて、グローバルサプライチェーンにおける循環型/バイオマス由来の原料を管理・保証します。今回認証を取得した4工場は、この認証により、マスバランス方式を通じて下記製品の製造・供給に際して、循環型/バイオマス由来原料の割り当てや使用が可能となります。
ISCC PLUS認証取得工場と製品
工場 | 製品 |
---|---|
名古屋工場 | ナイロン6、ポリフェニレンスルフィド |
東海工場 | ポリフェニレンスルフィド |
岡崎工場 | ポリアミド410 |
千葉工場 | アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン |
岡崎工場は、2024年3月からマスバランス方式で割り当てられたバイオマス由来原料を使用した繊維製品の生産を開始する予定です。名古屋工場、東海工場、千葉工場は、2026年3月期末までにマスバランス方式に基づく再生原料を用いた樹脂の生産開始を目指しています。各工場でのサプライチェーン構築により、東レはバイオマス由来および再生原料を用いた製品の需要に応えることができ、カーボンフットプリントの削減に貢献します。
注記
マスバランス方式とは、特定の特性(例:バイオマス由来)を持つ原料を、他の原料(石油由来など)と混合して加工・流通させるプロセスにおける手法です。原料から最終製品に至るまでの工程で、投入した原料の特性に応じて製品の一部に特性が付与されます。