自動車用シートメーカーのAdientは、2025会計年度第1四半期(2024年12月31日終了)において、売上高が前年同期の36億6,000万ドルから34億9,000万ドルへと4.5%減少したと発表しました。
調整後EBITDAは9.3%減少し、前年同期の2億1,600万ドルから1億9,600万ドルに縮小しました。
同社はこの減少の主因として、EMEA(欧州・中東・アフリカ)地域での自動車生産量の低迷と、アジアにおける主要顧客の生産量と製品構成の不利な変化を挙げています。ただし、今四半期の業績は市場予想と一致したとしています。
地域別の動向
- アメリカ地域では、調整後EBITDAが前年同期の8,000万ドルから8,500万ドルへと6.3%増加。販売数量や製品構成の改善、輸送コストや新規立ち上げコストの削減が寄与しました。
- アジア地域では、調整後EBITDAが1億1,400万ドルから1億1,100万ドルへと2.6%減少。中国における販売数量や構成のマイナス影響があったものの、原材料マージンの効率改善や新製品立ち上げコストの削減、為替効果などで一部相殺されました。
- EMEA地域では、調整後EBITDAが前年同期の4,500万ドルから2,200万ドルへと実に51%も減少。この大幅な落ち込みは、顧客の生産量が著しく減少したことが主因とされています。ただし、同社はこの期間に実施したリストラクチャリング活動の成果が出始めており、事業パフォーマンスはわずかに改善したと述べています。