2025年10月21日、欧州議会は、EUの化学物質安全性規制の枠組みを簡素化し、透明性を向上させることを目的とした3つの提案からなる「単一物質、単一評価(One Substance, One Assessment:OSOA)」法案パッケージを承認しました。このパッケージは、化学物質に関連するデータ(ハザード、物理化学的特性、環境中の存在、排出量、用途、持続可能性など)を一元化するための共通データプラットフォームを確立し、この情報への「ワンストップ・ショップ」アクセスポイントを導入します。また、ヒト生体モニタリングデータ(例:血液や母乳中の化学物質レベル)の体系的な収集を義務付け、新たな化学物質リスクに対する早期警告メカニズムを強化し、欧州化学機関(ECHA)、欧州食品安全機関(EFSA)、欧州環境機関(EEA)、および欧州医薬品庁(EMA)間の協力を強化します。
このパッケージは、理事会(Council)による正式な採択後、EU官報に掲載されてから20日後に発効します。
この改革は、EU持続可能性のための化学戦略の核となる要素であり、EUの「2050年ゼロ汚染ビジョン」を支援するものです。




