Adnoc、800億ドル規模の投資事業「XRG」を発表、国際展開を加速

アブダビ国営石油会社(Adnoc)は、化学品、天然ガス、低炭素エネルギーに特化した独立運営の投資事業「XRG」を立ち上げることを発表しました。この800億ドル規模の事業は、2025年第1四半期からの運営開始を予定しており、国際市場でのプレゼンスを強化する狙いがあります。

Adnocは、2050年までに以下の分野で堅調な需要増加を見込んでいます:

  • 化学品需要:70%増加
  • 天然ガス消費:15%増加
  • LNG需要:65%増加

さらに、低炭素アンモニア市場は、現在のほぼゼロの状態から2040年までに7000万~9000万トン増加すると予測されています。

国際展開の拡大

Adnocは積極的な国際成長戦略を展開しており、アメリカ市場への参入や、アフリカ(特にモザンビークとエジプト)での事業拡大を進めています。また、2028年完成予定のRuwais LNGプロジェクトは、UAEのLNG生産能力を年間1500万トンに引き上げる計画で、国内市場とアジア市場の需要に対応します。この動きは、2026年から開始されるインドのGail Ltd.との年間52万トンのLNG供給契約とも一致しています。

化学品とクリーンエネルギーへの野心

Adnocは、主に合併・買収を通じて化学品業界で世界トップ5の地位を目指しています。最近の重要な成果は以下の通りです:

  • イソシアネート、ポリカーボネート、ポリオールを生産するCovestro AGの147億ユーロの買収契約。
  • OCI NVとの36億ドルの取引により、Fertiglobe PLCの株式を86.2%に増加。
  • Borealis AGとBorouge PLCの合弁事業の統合についてOMV AGとの交渉継続中。

さらに、Ruwaisでの年間100万トンのブルーアンモニア工場は2027年に操業開始予定であり、Fertiglobeは最近、H2Globalスキームの下でドイツ初の再生可能アンモニア契約を獲得し、ロッテルダムへの供給価格は1トンあたり1000ユーロとされています。

Adnocのこれらの取り組みは、持続可能なエネルギーソリューションの提供と、変化する世界のエネルギー市場での成長機会の獲得に向けたコミットメントを表しています。

https://www.pudaily.com/Home/NewsDetails/52553

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