スーパーエンプラ結晶性

PPA

Polyphthalamide / PA6T、PA9T、PA MXD6など

PAの強さを受け継ぎながら、さらなる耐熱性を実現した進化系樹脂

比重

1.13 (PA6T)

ガラス転移温度Tg (℃)

N/A

融点 Tm

315℃

特徴

高耐熱性機械特性低吸水率耐薬品性摺動性成形性

解説

PA6,PA66とは異なり、分子鎖中に芳香族環を組み込むことで、高融点・高強度化を実現。
・PA6T:ヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸との重縮合
・PA9T:C9ジアミンとテレフタル酸との重縮合
・PA MXD6:メタキシリレンジアミンとアジピン酸との重縮合

ポイント

  • ガラス繊維等で強化された半芳香族PAは剛性が高く、線膨張係数・吸水率ともに小さいため、寸法変化/強度変化が少なく、金属インサート部品との相性が良い
  • 耐熱性が高く、鉛フリーはんだに対応した電気電子部品にも使用
  • 完全な芳香族構造となるものはアラミドと呼ばれ、更に高強度で成形も困難(一般的にはケブラー繊維が有名)

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用途と採用理由

医療用電気焼灼器具

PPAは剛性と強度が高く、溶融時の流動性もよいため、金属器具と同じように長く細い鉗子状のアームを成形できる。ガンマ線滅菌にも耐えられるため、繰り返し滅菌して使う医療用の電気焼灼器具(電気メス)に向く。

出典 www.solvay.com

表面実装型LED反射板

PPAは融点315℃という高い耐熱性をもち、基板に部品を載せる際の高温のはんだ付け工程でも変形しない。鉛フリーはんだの高い処理温度にも対応できるため、熱がかかるLEDの光を反射させる表面実装型の反射板に使われる。

自動車耐衝突装甲モジュール

PPAは軽い割に強い優れた比強度と、衝撃を受け止める耐衝撃性をもつ。射出成形で複雑な形を一体化でき、部品点数と重量を減らせるため、金属に代えて衝突から乗員を守る自動車の耐衝突装甲モジュールに使われる。

出典 PressReleaseFinder

この樹脂に詳しいエキスパート

城井 顕一

城井 顕一

Kenichi Joi

高分子基礎、樹脂技術・品質・法令などの領域で教育支援も担う技術ハブ人材。既存品では満たせない特殊スペックには、カスタム材料開発を主導。専門用語を平易に翻訳する技術広報の経験も持ち、バイオ材の発展のため選定支援を担う。得意分野は、化学繊維開発全般。

林 騏驊

林 騏驊

Qihua Lin

ポリマーグローバルアカウント事業部バイオプラスチックビジネスリーダー。 バイオプラスチックス選定・グローバル法規制対応・グローバル市場及び市況動向に関する知見に強み。官・学プロジェクトにも参画し、顧客製品設計段階から柔軟な取組提案が可能。

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