エンプラ結晶性

SPS

Syndiotactic Polystyrene / シンジオタクチックポリスチレン

電子部品に求められる信頼性を支える縁の下の力持ち

比重

1.11 (GF15%)

ガラス転移温度Tg (℃)

100℃

融点 Tm

270℃

特徴

耐加水分解性低誘電損失GF入り耐熱性耐酸/アルカリ性耐薬品性耐衝撃性成形性

解説

非晶性・汎用プラである「PS(ポリスチレン)」と同様の化学式であるが、規則性のない(アタクチック)汎用PSとは立体構造が異なり、規則的に交互にスチレン基が配置される(シンジオタクチック)ことによって結晶性となり、エンプラの性能を発現している。

ポイント

  • 結晶性となったことで、耐薬品性・耐熱性が汎用PSと比較すると格段に向上
  • 誘電損失が小さいため、電磁波を吸収しにくい
  • 基本的にガラス繊維(GF)を配合しており、高めの金型温度(130~155℃)で成形する

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用途と採用理由

電子レンジ調理器具

SPSは誘電損失が小さくマイクロ波を吸収しにくいため、電子レンジで加熱しても容器自体が発熱しにくい。耐熱性・耐薬品性・耐加水分解性も高く食洗機にもかけられるので、繰り返し使う電子レンジ調理器具に向く。

出典 出光興産㈱

PCBコネクタ

SPSは融点が270℃と高く、基板実装時の鉛フリー半田の高温リフローにも耐えられる。比重が小さく軽量化に寄与し、電気特性も安定しているため、はんだ付け工程を伴うプリント基板用コネクタの素材に適している。

出典 出光興産㈱

ミリ波レーダーレドーム

SPSは誘電損失が極めて小さく、ミリ波領域の電磁波を乱さず通す優れた透過性をもつ。電波を減衰させずにレーダーの送受信を妨げないため、自動運転などで使う車載ミリ波レーダーのカバー(レドーム)に採用される。

出典 出光興産㈱

この樹脂に詳しいエキスパート

城井 顕一

城井 顕一

Kenichi Joi

高分子基礎、樹脂技術・品質・法令などの領域で教育支援も担う技術ハブ人材。既存品では満たせない特殊スペックには、カスタム材料開発を主導。専門用語を平易に翻訳する技術広報の経験も持ち、バイオ材の発展のため選定支援を担う。得意分野は、化学繊維開発全般。

林 騏驊

林 騏驊

Qihua Lin

ポリマーグローバルアカウント事業部バイオプラスチックビジネスリーダー。 バイオプラスチックス選定・グローバル法規制対応・グローバル市場及び市況動向に関する知見に強み。官・学プロジェクトにも参画し、顧客製品設計段階から柔軟な取組提案が可能。

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